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桜の花言葉は怖い?「私を忘れないで」という言葉の秘められた意味

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春はお花見の季節です。
お花見に行かれる方も多いのではないでしょうか。

今回の記事では、お花見にちなんで、桜の花言葉に関するテーマでをお伝えいたします。

「桜の花言葉は怖いから、桜にまつわるものを贈るのはやめたほうがいい」といった話を聞いたことはありませんか?

桜の花言葉は、日本で知られているのは「精神の美」「優美な女性」「純潔」です。
これらに恐怖を感じることはありません。

しかし「桜の花言葉は怖い」と感じている、またはそのような話を聞いたことがある、という方も多いようです。

なぜでしょうか。

結論から申し上げますと、これは、根拠のない噂に過ぎません。

「桜の花言葉が怖い」の背景には、文学作品や伝説が影響していて、また桜の花の短い寿命とも関連しています。

春の訪れを象徴し、日本人の心に深く根付いた桜。

その美しさの中には、儚さや「影」も感じられることがあります。
この記事では、桜の花言葉が恐ろしいとされる背景、感動的な物語、さまざまな種類の桜の花言葉について詳しく掘り下げていきます。

桜の花言葉が恐ろしいと言われる5つの理由

桜の花言葉に対して恐れを抱く理由は次の通りです。

  • フランス語での桜の花言葉「私を忘れないで」の影響
  • 梶井基次郎の作品『櫻の樹の下には』の影響
  • 木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)の神話からの影響
  • 桜の花の短い寿命と儚さの印象
  • 武士を象徴する花としての意味

これらの点について、詳しく見ていきましょう。

フランス語での桜の花言葉「私を忘れないで」の影響

フランスにおける桜の花言葉は「Nem’oubliez pas(ヌ・ムビリエ・パ)」で、「私を忘れないで」と訳されます。
この花言葉には2つの由来があります。

  • 桜の花が散る様子が寂しく、儚いこと
  • 騎士が遠征に出る際に、礼拝堂を桜で飾る伝統があったこと

過去に戦争で恋人たちが離れ離れになることが多かった時代、出征する男性に対し、女性たちは桜の花を飾り、「私を忘れないで」という願いを込めました。
このような背景から「桜=別れの花」というイメージが生まれ、花言葉として定着しました。

この由来を知ると、恐怖ではなく感動的なエピソードとして受け取られることでしょう。

ただし、この花言葉を「重たい」と感じる人もいるかもしれません。
そうした感覚から、桜の花言葉に重さや恐怖を感じるという話が広まったのです

※ちなみに、フランス語で「忘れないで」という表現は、勿忘草(忘れな草)の名前としても知られています。

梶井基次郎の作品『櫻の樹の下には』の影響

梶井基次郎の短編『櫻の樹の下には』は、桜の木に関する特異な視点を表現しています。

この物語は、桜の木の下に死体が埋まっているという斬新な発想を提示し、桜の美しさがその下にある死体によってもたらされるという考えを展開しています。
この物語は、生と死が密接に結びついており、美しさの背後には恐怖が隠れていることを示唆しています。

「櫻の樹の下には」は、「桜=恐怖」というイメージを強化し、坂口安吾の「桜の森の満開の下」と共に桜の恐ろしい一面を強調しています。

これらの作品の影響で、現代における桜の花言葉に否定的な印象が生じている可能性があります。

木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)の神話からの影響

日本の神話において、コノハナサクヤヒメは桜を象徴する女神です。

彼女にまつわるエピソードが、桜の花言葉に暗い影を投げかけています。
この物語では、美しいコノハナサクヤヒメに求婚する神、瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)が登場します。

彼女の父、オオヤマズミノカミはこの結婚を喜びますが、磐長姫(イワナガヒメ)という彼女の姉も嫁として提案されると、ニニギノミコトは彼女の外見を理由に拒否します。

この出来事により、オオヤマズミノカミは人間の命が花のように儚いと宣言し、神話には悲しく、少し怖い雰囲気が漂います。

桜の花の儚さの印象

桜の花は、その散る様子の儚さで知られています。

この特徴は、美しさと共に不吉な側面としても捉えられてきました。
例えば、江戸時代には桜の家紋の使用を避ける傾向があったり、庭に桜の木を植えることが忌避されることもありました。

その美しさにも関わらず、桜の木は庭木として敬遠されることもあります。
日本人にとって、桜は遠くから鑑賞するものであり、その儚さが桜の花言葉に悪いイメージを与える一因となっているかもしれません。

武士を象徴する花としての意味

歴史的に桜は、武士の生き様を象徴する花とされてきました。
「花は桜木、人は武士」という諺がその証拠です。

桜の儚さは、主君への忠誠を示す武士の命への執着を捨てる姿勢を象徴していました。しかし、この考え方は命を軽んじる姿勢とも解釈され、一般の人々には恐怖として映ることもありました。

桜を見る際、その美しさの中に武士道の激しい側面を感じ取る人もいたため、桜の花言葉に恐怖のイメージが添えられた可能性があります。

桜の種類ごとの花言葉【一覧】

桜全体には「精神の美」と「優れた美人(優雅な女性)」という花言葉がありますが、各品種にはそれぞれ独自の花言葉が存在します。以下に各品種の花言葉を一覧で紹介します。

桜の種類・品種花言葉
染井吉野(ソメイヨシノ)純潔、優れた美人、高貴
山桜(ヤマザクラ)純潔、高尚、淡白、美麗、あなたに微笑む
八重桜(ヤエザクラ)しとやか、善良な教育、豊かな教養
枝垂れ桜(シダレザクラ)優美、円熟した美人、ごまかし
彼岸桜(ヒガンザクラ)精神の美、心の平安、独立
鬱金桜(ウコンザクラ)優れた美人
寒桜(カンザクラ)気まぐれ、あなたに微笑む
冬桜(フユザクラ)冷静
河津桜(カワヅザクラ)思いを託す、淡白、純潔、精神の美、優れた美人
寒緋桜(カンヒザクラ)あでやかな美人

桜の花言葉と英語表現

英語では桜の花言葉を

eminent instruction(素晴らしい教育)」と

moral beauty(精神の美)」と表現しています。

これらはアメリカの初代大統領、ジョージ・ワシントンにまつわる桜のエピソードに由来しています。

子供の頃のジョージ・ワシントンが斧で父の愛する桜を切り倒し、後にその罪を正直に認めた話は、正直さを称賛する教訓として知られています。

アメリカの桜は、約100年前に日本から贈られた苗木が原点で、毎年ワシントンD.C.のポトマック公園で行われる「全米桜祭り」は、70万人もの訪問者を集める人気のイベントです。

韓国における桜の花言葉

韓国での桜の花言葉は

  • 心の美しさ
  • 佳人(美しい人)

です。

これらは花の美しさや、存在感の清潔さを直接的に表現しています。

桜の花言葉は怖い?のまとめ

  • 桜の花言葉には直接的に怖い意味は含まれていない
  • フランスの花言葉「私を忘れないで」とその影響
  • 日本神話や小説に由来する影響
  • 武士の精神を象徴する花としての儚い姿
  • 桜の美しさの背後に潜む「影」による怖いイメージ

桜はチューリップやヒマワリとは異なり、影のある花という印象が強いです。
これらの特徴が様々な説を生み出し、怖さを感じさせる雰囲気につながっています。

これらの要素が組み合わさって、桜に関する現在のイメージが形成されていると考えられます。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました。