電化製品コーナーを見ていると、エアコンや扇風機と一緒に展示されているサーキュレーターが目に留まるかもしれません。
この記事では、サーキュレーターの適切な使用法や配置、利点と欠点について解説します。購入を考えている方はぜひ参考にしてください。
サーキュレーターと扇風機の違い

サーキュレーターは空気を効率よく「循環」させるための家電で、見た目は扇風機に似ていますが、機能は異なります。
扇風機は羽が高い位置にありますが、サーキュレーターの羽はより低い位置に配置されています。
扇風機が広範囲に風を送るのに対し、サーキュレーターは直線的に強力な風を送ります。
例えば、エアコンを使用している部屋では、暖房を使うと空気は上に、冷房を使うと空気は下に向かいます。
サーキュレーターを使用することで、エアコンの効果をさらに高め、より効率的な運転が可能になります。
サーキュレーターの使用法で効果を最大化
サーキュレーターの特性を理解し、その特性を活かした使用法と配置が重要です。
ここでは、エアコンとの併用で効率を上げる方法やサーキュレーターの独自の使い方について説明します。
冷房時の配置と設置のポイント
冷房を使うと、冷たい空気は下に溜まります。
そのため、エアコンの吹き出し口近くにサーキュレーターを設置し、床に近い位置に向けると良いでしょう。
これにより、サーキュレーターからの風が壁沿いを伝わり上に上がり、空気が循環します。
暖房時の配置と風の向き
冷房時とは逆に、暖房時は暖かい空気が上に集まります。
サーキュレーターをエアコンの反対側に置いて上に向けると、暖かい空気が効果的に循環し、暖房効果が向上します。
換気時の設置方法
サーキュレーターは換気時にも役立ちます。
窓と反対側の床に置いて、窓に向けて運転することで、部屋の空気を外に送り出し新鮮な空気を取り込むことができます。
エアコンがない部屋での使用
エアコンがない部屋でも、サーキュレーターは夏場は熱い空気を外に送り出し、冬場は部屋の上部に溜まった暖かい空気を循環させて、室温を均一に保つことができます。
衣類乾燥にサーキュレーターを活用する方法

湿度が高い時期や梅雨の際、室内で衣類を干す際にはサーキュレーターが大いに役立ちます。
湿った衣類と同様、湿気が充満した部屋ではサーキュレーターで空気を循環させることで湿気を分散できます。
この場合、サーキュレーターを衣類から少し離れた位置に置き、首振り機能を利用して効率的に乾燥させるのがおすすめです。
家具の裏や押し入れの湿気対策にサーキュレーターを使用
梅雨の期間中は、家具の裏側や押し入れ内に湿気が溜まりがちです。
これらの場所にサーキュレーターの風を向けることで湿気を排出し、カビの予防に効果的です。
ロフト付き部屋でのサーキュレーター活用法
ロフトのある部屋ではエアコンの風が適切に循環しないことがあります。
季節に応じてサーキュレーターの配置を変えてみましょう。
夏は暖かい空気が天井近くに留まるため、エアコンの風を下向きにしロフトに向けてサーキュレーターを設定し、冷気を効果的に循環させます。
冬はエアコンの風を下向きに設定し、サーキュレーターをロフトに向け上向きで置くことで、暖気がより効率的に循環します。
複数のサーキュレーター使用の推奨
できればサーキュレーターを2台使用することを推奨します。
特にロフト付きの部屋では、これにより空気の循環がより効果的になります。
夏には床からロフトへ冷気を、ロフトから天井へ暖気を適切に循環させることが可能です。
冬には、床から天井に向けて冷気を送り、ロフトから床に向けて暖気を循環させます。
サーキュレーターと空気清浄機・加湿器の同時使用

空気清浄機や加湿器をサーキュレーターと一緒に使用することで、空気の循環を促し各機器の性能を向上させることができます。
使用する際には、これらの機器に向けてサーキュレーターを設置し、効果的に空気を動かす位置に注意しましょう。
サーキュレーターの利点と欠点
サーキュレーターは、エアコンや空気清浄機、加湿器との併用はもちろん、単体でも多くの便利な使用方法があります。
これからサーキュレーターを購入しようと考えている方に向けて、その利点と欠点を解説します。
利点①効率的な空気循環
サーキュレーターは特殊な羽根の形状により、扇風機とは異なり直線的な強い風を送ることができます。
これにより部屋の上部や床付近に滞留する暖気や冷気を効果的に循環させ、快適な温度を実現します。
利点②電気代削減のためのサーキュレーターの活用
サーキュレーターをエアコン使用時に併用することで、電気代を節約できます。
例えば、エアコンの冷暖房機能が稼働している際にサーキュレーターを使うと、送風機能を最大にしなくても室内の空気を効率的に循環させることが可能です。
これによりエアコンの消費電力を抑え、コスト削減に繋がります。
欠点①不適切な使用法でのコスト増
サーキュレーターの配置が適切でない場合、その効果を十分に得られず、電気代の無駄遣いにつながる可能性があります。
最も効果的な配置については前章で説明しましたが、間違えると空気循環の効果が得られず、経済的な利益も見込めません。
欠点②騒音問題
高い送風力を持つサーキュレーターは、効率的な空気循環を提供する一方で、騒音が大きいという欠点もあります。
「使用したいが騒音が気になる」という場合は、静音性に優れたモデルを選ぶことが解決策です。
サーキュレーターの選び方

これまでの説明でサーキュレーターに関する基本的な知識は身についたと思います。
次に、サーキュレーターを購入する前に考慮すべき選択ポイントを紹介します。
ポイント①必要な風力の選定
部屋の大きさや構造に合わせて、適切な風力を持つサーキュレーターを選ぶことが重要です。
特にロフトがある場合や天井が高い部屋では、強力な送風が求められます。
ポイント②静音性の重視
サーキュレーターを選ぶ際には、風力と騒音のバランスを考慮する必要があります。
日常的に使うため、静音機能が付いたモデルが望ましいです。
購入前には実際に店頭で騒音レベルを確認するとよいでしょう。
ポイント③首振り機能の有無
部屋全体に空気を均一に分散させるためには、首振り機能が付いたサーキュレーターが適しています。
ポイント④タイマーとリモコンの利便性
特定の時間に自動で運転を停止させるタイマー機能や、遠隔操作が可能なリモコン付きのモデルは、使い勝手が良いです。
ポイント⑤メンテナンスの容易さ
頻繁に使用するサーキュレーターは、埃が溜まりやすいため、定期的な清掃が必要です。
清掃がしやすい設計のモデルを選ぶと、長期間にわたって快適に使用できます。
ポイント⑥価格と性能のバランス
サーキュレーターは、低価格なACモーター搭載モデルから、消費電力が少ないDCモーター搭載の高価格モデルまで幅広くあります。
予算と必要な性能を考慮して選びましょう。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。